ブックレット「パートナーシップ制度が 少子化を進行させる !?~星野区議発言を批判・検証する~」完成!

私の信条
ブックレット「パートナーシップ制度が 少子化を進行させる !?~星野区議発言を批判・検証する~」表紙

9/20の星野博江東区議会議員の「パートナーシップ制度が少子化を進行させる」という発言、記憶に新しいことと思います。

仲間とともに10月14日、この発言を批判・検証する緊急学習会を開催しました。そのときの内容を逐語で詳細に記したブックレットが完成しました!!!

※このブックレットをご希望される方は、私にメールでお問い合わせください。

学習会では、講師に東京通信大学の加藤慶さんをお招きしました。加藤さんは、急な依頼にもかかわらず、二つ返事で講師をお引き受けくださいました。感謝の気持ちでいっぱいです。

加藤さんは長年、性的少数者の支援を研究していて、ご自身も支援の現場で奮闘してきた実践家でもあります。2016年にも江東区で「性的マイノリティに関するソーシャルワークと権利擁護」という学習会の講師を務めてくださったことがあります。

学習会では「人間の尊厳・人権」、「科学的根拠」をキーワードに社会福祉学に基づいた緻密な議論が展開されました。

私たちが生きていくうえでいちばん尊重されなければならないものの一つは人権です。人権に関する科学的な基礎を持つしっかりとした意見によって社会保障や福祉制度は整備されています。いまより少しでもよい社会をつくっていこうという気持ちがあるのであれば、性的少数者の方々に関係した偏見に満ちた無根拠な発言は、不適切です。

議会のなかで星野議員は、「私は性的マイノリティの方々への差別主義者ではありません」と言っています。しかし、自分の根拠なき発言に関してどのように考えているのでしょう。

やはり学習会の中で「ソーシャルワーク(社会福祉援助技術)の自己覚知(self-awareness)」という話題が出ました。対人援助職は、自分自身の心の中をよく吟味しなくてはいけないということです。つまり、いかに熱心に勉強した福祉職員でもどこかで差別意識を持っているかもしれない、そのようなリスクを意識して、自分自身を見つめ直しながら仕事をしなくてはいけないのです。

公の場で「パートナーシップ制度が少子化を進行させる」という言葉を発してしまうということは、差別意識が根底にあるからではないでしょうか。そう考えると、私たちも性的少数者の方々を揶揄することを言ったり、LGBTQの方々についてステレオタイプな言葉を発してしまうことがあるかもしれません。ですので、自分自身をつねに振り返って、自分の中にある差別と対峙しなくてはいけません。偏見に満ちた発言に抗議しつつも「自己覚知」を実践していきたいですね。

どのようなアイデンティティをもっていたとしても個人として尊重され、多様性が認め合える社会が豊かな社会だと思います。というか、それが当たり前の社会ですよね。家父長制的な家族モデルは一つの価値観です。それが少数者を抑圧する方向に働いているのならば、改善しなくてはいけません。一つの価値観の押しつけや別の価値観の排除は、社会を豊かさを損なうことにしか機能しません。

これからも多様性が認め合える江東区を推進するためにみんなで力を合わせてがんばっていきたいです。