地域にいい公園とは?!―北砂三丁目地区 児童遊園ワークショップ―

まちづくりと環境

「北砂三丁目地区 児童遊園ワークショップ」に参加しました!

 

さきごろ、長野県で「子どもの声うるさい」という近隣住民の苦情で公園廃止ということがありました。今回のワークショップ、とてもタイムリーな感じです。「住民にとっての公園とは何か」を深掘りするいい機会となりました。

 

私は、「北砂三・四・五丁目まちづくり協議会」の一員となっています。

北砂は住宅密集地区なので、不燃化まちづくり(火事にならないようなまちづくり)が急務なのです。住宅の密集といっても、そこには人が住んでいます。行政が一方的に用地取得して、密集を解消するというわけにはいきません。時間にかかる粘り強い対応が必要なのです。

とはいえ、北砂は都内でもかなり危険地域です。そして、密集地区の建物の6割が木造建築です。火事があったらひとたまりもありません。消防車が入っていけないような細い路地もたくさんあります。下図を見てください。

地域危険度

  建物倒壊危険度 火災危険度 総合危険度 順位
北砂三丁目 16位
北砂四丁目 8位
北砂五丁目 625位

※順位は、東京都内全5,192町丁目中

なんと北砂は、都内で8位の危険度なのですよ! 私は生まれも育ちも北砂です。家が密集しているのが当たり前の環境だったので、密集していたほうが落ち着くのですが・・・いえいえ!火事になったら危険ですよね。

こういったまちの状況なので、行政としても積極的に用地を取得して、公園(広場)を新設して、密集を解消するように努めているのです。10月にもまちづくり協議会のメンバーで品川区に視察に行ったりして、協議会は意欲的に活動しています。

 

さて、「児童遊園ワークショップ」です。

2022年に小名木川防災公園ができるときも、まちづくり協議会でワークショップを実施して、公園の施設や機能、ゾーン分け、ネーミングなどを話し合いました(下図参照)。

小名木川防災公園のすぐ近くに新しい公園(北砂三丁目)を新設するということで、今回もワークショップが開催されたのです。

江東区役所の地域整備課とUR都市機構の職員さんが進行を務めてくださいました。

3グループに分かれて、着席。私は、Cグループ。私のグループは、ファシリテーターの職員さんを含め9名。ワークショップのやり方の説明の後、ディスカッションとブレインストーミングを実施。そして、模造紙にまとめて、グループ発表をしました。一連の作業は、かなり興味深かったです!

以下に説明資料を掲載します↓

私のグループのみなさん、公園についていろいろな思いがあるのでそれを聴いているだけでも楽しかったです。共通したのは、「一休みできる場」ということ。北砂三丁目は、休めるところが少ない。北砂アリオと砂町銀座通りの中間地点です。買い物に行って疲れてしまっても、座る場所があまりないのです。だから、休憩場所としての公園が望ましいという指摘が複数あがっていました。そして、「小さい子ども(未就学児)が遊べる場所」という声も多く出ており、それらの意見を総合して、私たちCグループのコンセプトは「みんなの憩いの場」にかたまりました。

 

とても有意義なワークショップでした。働いている人でも参加しやすい夜の時間に開催してくれたのもありがたかったです。ただ、年配の人がやや多かったです。現役世代が忙しいこともありますが、若い方の参加を促すような取り組みがあってもよいと思いました。

また、このワークショップの参加者は30名程度でしたので、北砂の住民のほんの一握りです。作業の成果が住民のためでなく、区役所やUR都市機構のための根拠付けになってしまう危険性もあるとも感じました。「形式的に話し合いは実施しました」というようになってほしくないのです。ワークショップの内容が忠実に新しい公園に反映されるようにしてほしいです。

いずれにしても、まちづくりに関わる意識を醸成するためにもいい試みだと思います。次回は2月だそうです。今後も積極的に参加するつもりです。