11/28 本会議 区政一般質問での「身元保証人」に関する質問

私の信条

2025年11月28日(金)の江東区議会第4回定例会の区政一般質問で、私が身元保証人について質問しました。その内容(質問+答弁)をアップします。

後日、江東区のホームページに議事録が掲載されるので、ここにはアップしなくてもいいかなーとも思いましたが、わざわざ江東区のホームページに見に行くのも手間ですので、こちらにも置いておきます。

役所は、福祉部長が答弁してくれました。答弁内容、私としては消化不良です。自治体が民間法人に任せきりにするのではなく、介護保険者の責任として方策を練るべきと考えます。

いずれにしても以下のような感じですので、興味のある方はご一読くださいませ。

※アイキャッチ画像は、以前のものです(まだ11/28の動画が配信されていないため)。

 

<まにわ一般質問>

特別養護老人ホーム等における身元保証人問題について

高齢者の単身化、家族の変容、地域のつながりの希薄化が進む中で、「身元保証人がいない」という理由で介護施設への入所が滞るケースが全国的な課題となっています。そこで今回、私自身が独自に調査を行いました。9月に江東区内すべての特別養護老人ホームとグループホームに協力をお願いし、実態把握のためのアンケート調査を実施しました。そのうち12施設から回答をいただきました。その結果をもとに質問します。

(1)施設が身元保証人を求める現状

まず、身元保証人を「入所要件として求めている」施設は10施設、実に83%に上りました。逆に「求めていない」施設はわずか2カ所のみです。この数字から、わが区においても身元保証人なしでは入所ができないことが明らかになりました。さらに、身元保証人を求める理由を尋ねたところ、最も多かったのは「死後の事務」、「急変時の対応」、「ケアプランの同意」で、これらは全施設が選択しています。また次に多いのが「入退院の手続き」、「医療同意」、「金銭管理」でした。医療・生活・契約行為のあらゆる側面で身元保証人は、単なる「保証人」というよりも実態として「家族の代行者」であることが浮き彫りになりました。

施設の約8割が入所要件として身元保証人を求めている現状、保証人を確保できない区民が行き場を失う深刻な状況が生まれています。たとえ、民間法人と区民との入所契約であるとしても、このまま区が関与せずに放置してよい問題とはいえません。このことを区としてどのように受けとめているのか、認識を伺います。

(2)身元保証人がいない場合

次に、身元保証人をつけられない場合の対応をみていきます。「成年後見人の選任を促す」と回答した施設が80%以上であり、後見制度への依存度が高いことがわかりました。とはいえ、後見人選任には数か月を要し、緊急性の高い入所ニーズには、ほぼ対応できません。

一方、身元保証人がいない場合、「入所を断っている」と回答した施設も2件ありました。7月に厚生労働省は「身元保証人がいないことを理由に入所を拒んではならない」という通知を出しています。しかし、私自身、先日、区内特養の入所を断られたケースの相談を受けており、現場では入所拒否が実際に起きています。

近年、民間事業者が高額な預り金を条件に身元保証を引き受けると称し、事業を展開しています。これを厚労省は「高齢者等終身サポート事業者」と呼んでいます。事業者は玉石混交であり、悪質な契約や倒産によるトラブルが相次いでいます。それにもかかわらず、身元保証人がいない区民は、こうした事業者に頼らざるを得ず、結果としてリスクの高い契約へ追い込まれる状況があります。

こうした区民を守るために身元保証人を確保できない方が適切な入所先を確保できるよう、区としてどのように取り組んでいくのでしょうか。あわせて、悪質な身元保証業者への対策や施設との協議体制、ガイドライン整備など具体的な対応策をどう講じていくのか伺います。

(3)行政の対応

アンケートの自由意見では、現場の限界や不安が率直に寄せられ、国や自治体による制度の整備を求める切実な声が多くありました。今回の調査から浮かび上がった結論として、現場は「身元保証人」という曖昧な概念に使うことに限界を感じており、公的な制度整備を強く求めているということです。区内施設の75%が「自治体が対応してほしい」と回答しています。本区として国に対して制度的な改善を要望する考えはあるのでしょうか。また、地域での支援体制の構築や後見制度以外の選択肢について検討がなされているのか伺います。

日本の世帯の8割以上が単身と核家族です。その中で身寄りのない高齢者の課題は、深刻化しています。行政が家族機能を補完し、代替する仕組みを早急に整備する必要があります。今回の調査は介護保険施設で実施しました。江東区は介護保険者の責任として施設入所に係る実効性のある制度づくりを進めてほしいと要望します。

 

<江東区の答弁>

特別養護老人ホーム等における身元保証人問題についてのご質問にお答えいたします。まず、施設が身元保証人を求める現状についてでありますが、区内の特別養護老人ホーム等で入所手続きの際に、生活支援がスムーズに進むよう身元保証人等を求めていることは認識しております。

介護施設等における身元保証人等の取り扱いについては、法令上、身元保証人等がいないことは、入所やサービス提供を拒否する正当な理由には該当しないとされていることから、これまでも各施設への周知を行っております。また、これを理由に施設入所を断っている実態を把握した際には是正を促し、適切に指導·監督を行っているところです。

次に、身元保証人がいない場合の対応についてでありますが、国は、介護事業者や従事者向けの対応策をまとめた「身寄りのない高齢者を介護施設等で受け入れるときの主なポイント」を示しており、参考とするよう、各事業者·施設等に周知しているところです。

引き続き、定期的に実施している特別養護老人ホーム入所検討委員会などのあらゆる機会を捉えて、国が示す事業者向けの指針等の活用について周知を徹底してまいります。

また、民間事業者が行う高齢者等終身サポート事業は、高齢者等に対して身元保証や死後事務、日常生活支援等のサービスを行う事業であり、国は実態把握を行い、利用者に対する支援について報告書をまとめるとともに、各市町村及び地域包括支援センターで活用できる事業者やサービス内容を選択する注意点をまとめた資料のほか、高齢者等終身サポート事業者ガイドラインを策定しております。

区としましては、身寄りのない高齢者が悪質な身元保証業者からの被害にあわないよう、行政及び各施設と長寿サポートセンターが連携のうえ、国のガイドライン等を活用しながら適切に対応してまいります。また、高齢者の消費者被害については、長寿サポートセンターと消費者センターが連携し、対応にあたっているところです。

次に、国に対する制度的な改善を要望する考えについてでありますが、既に国から指針等が示されていることから、現段階で制度的な改善を要望する考えはありません。

次に、地域での支援体制の構築や後見制度以外の選択肢の検討についてです。

厚生労働省は本年5月に地域共生社会の在り方検討会議の中間報告を行い、その中で、身寄りのない高齢者が抱える生活上の課題に対する支援策の在り方について、現在の日常生活自立支援事業を拡充·発展させ、入院·入所の円滑な続支援なども提供できる新たな事業とし、第二種社会福祉事業として、法に位置付ける必要があると報告しています。

こうしたことから、ご質問にある地域での支援体制の構築や後見制度以外の選択肢の検討、施設入所に係る制度設計については、直ちに行う考えはありませんが、今後の日常生活自立支援事業の拡充によって、身寄りのない高齢者の入所問題対策にどのような枠組みが示されるのか、国の動向等を注視してまいります。