ケアマネ難民を出さないで!

医療・福祉

これを書いているいまから1カ月以上前の2022年10月9日、日曜日、介護支援専門員の試験の日。テレコムセンター駅前でポケットティッシュを配っている一人のおっさん・・・。それが私!

ちなみに介護支援専門員とは、「ケアマネジャー」。介護サービスを使うときの担当者のことです。私は『ケアワーカーズユニオン』といって介護労働者の労働組合の活動をしています。組合の案内が印刷されたティッシュを受験生に配っていたのです。

当日の様子

ケアワーカーズユニオン

ケアワーカーズ

さて、ケアマネジャーの話です。介護サービスを受けるとなると介護の計画(ケアプラン)を立てることが義務づけられています。介護を受けながら、その人らしい生活をどう営んでいくか計画します。これをいっしょに考えてくれるのがケアマネジャー、いわゆるケアマネさんです。

とはいえ、どんな介護を選ぶかは、介護を受ける当人が決めることです。ケアマネさんは、介護サービスに精通する専門家。いっしょに当人なりのケアプランを組み立てていくようになります。

私たちがティッシュを配っていた、ケアマネ試験会場・・・若い受験生がいない! それもそのはず、ケアマネになるためには、5年以上の実務経験が必要となります。受験生はベテランが多いのです。

介護の担い手不足が深刻な問題となっています。近い将来、ケアマネ不足という事態も起こりうるでしょう。ケアマネの受験生は減っていて、ピーク時の半分以下になっています。さらに、ケアマネジャーの平均年齢は52.7歳。あと10年もすれば、ケアマネさんはどんどん引退していくでしょう。

国のほうで早く手を打たないとケアマネ難民が出てしまいます。ケアマネジャーは責任の重い仕事のわりにお給料がそこまで高くない。給与水準が低すぎるのが、介護の仕事が不人気ないちばんの理由です。

解決策は、シンプルに賃上げです。安心して介護が受けられる環境を整備するのと同時に介護職員が相応の報酬を得られるように国がきちんとお金をかけてほしいものです。