福祉情報、思いつくままに

医療・福祉

年末ですね。2年後の2024年に実施の介護保険の見直しの議論も活発になってきています。また、私の暮らす江東区では来年度、福祉に係るさまざまな変化が、とくに障害福祉の分野で起こっています。

今回は、思いつくままに福祉情報を列挙していきます。少々専門的な内容になるかと思いますが、文章中、わからない文言がありましたら各自ググってください。

居宅に包括の役割を担わせる?!

居宅介護支援事業所(略して「居宅」。ケアプランをつくる事業所のこと)に地域包括支援センター(「包括」)の役割を担ってもらうという案が社会保障審議会介護保険部会で出ています。

とくに包括の業務である「介護予防支援(要支援者のケアマネジメントのこと)」を居宅もできるようにするそうです。いまも包括からの委託で民間の居宅も予防プランを担っていますが、今回の議論は、民間も直接、予防プランの窓口になれるということ。

包括の負担軽減策としての審議会の提案だそうです。予防プランのみならず、「居宅を包括の『窓口』として活用するための仕組みの導入」も話し合われているそうです。この辺は慎重に議論してもらいたいですね。

参考:JOINT 介護ニュース

介護予防支援の指定対象、居宅介護支援にも拡大 厚労省検討 審議会で論点として提示 | 介護ニュースJoint
厚生労働省は2024年度の次の介護保険制度改正に向けて、地域包括支援センターの業務負担の軽減に向けた施策を検討していく。【Joint編集部】 14日に開催した審議会(社会保障審議会・介護保険部会)で、要支援の高齢者を対象

 

訪問介護と通所介護の組み合わせた新サービス

デイサービスの事業所がヘルパーのサービスも提供可能という新しいメニューを創設するということです。「小規模多機能っぽいな(訪問+デイ+宿泊)」と思ったのですが、宿泊はなしです。

先日、下町ユニオンのケアワーカー交流会で訪問介護事業所の職員の方が以下のように話していました(私はケアワーカーズユニオンの運営委員をしています)。「デイサービスの送り迎えをヘルパー事業所が対応するのはとてもたいへん。その時間は変更がきかず、何が何でもヘルパーを配置しなくてはいけないので事業所としてとても厳しい。ただ、デイサービスによっては送り迎えまで対応してくれるところもある」。そうなると新サービスは、デイサービスを利用するにあたって、利用前後の送迎をデイサービスの職員がヘルパーとして対応することによって、スムーズかつ報酬として算定される仕組み…ということでしょうか。今後の議論に注目ですね。

参考:JOINT 介護ニュース

厚労省、介護保険に新サービスを創設へ 通所介護による訪問など想定 審議会の意見書に盛り込む | 介護ニュースJoint
厚生労働省は5日の社会保障審議会・介護保険部会で、2024年度に控える次の制度改正の内容を描く意見書の素案を提示した。【Joint編集部】 都市部を中心に在宅の介護ニーズが更に高まっていく今後を見据え、既存の資源を活用し

 

③江東区に障害福祉分野の大きな社会福祉法人が進出~塩浜に障がい者の入所施設が創設。障害者福祉センター(扇橋)の運営法人が変更~

ここからは私の地元の江東区のトピックです。以前も何回かふれましたが、来年4月から塩浜に大規模な障がい者施設ができるのです。江東区初の入所施設です。施設入所支援45名、生活介護60名、短期入所6名とかなりの規模です。大田区に本部がある社会福祉法人睦月会が運営するとのこと。理事長は、綿祐二さん。障がい者福祉の世界では超ビッグネームの人物です。

さらに、いままで江東区社会福祉協議会が指定管理のもと運営していた障害者福祉センターですが、来年から世田谷区にある社会福祉法人敬心福祉会の運営となります。敬心福祉会は、多数の学校を経営している敬心学園グループの中の一団体です。塩浜の東京保健医療専門職大学も敬心学園が運営しています。

江東区の障害者福祉の仲間内であまりなじみがなかった社会福祉法人が続々と進出してきます。業務の連携や地域との関係などがどうなっていくか気になるところです。

参考:江東区ホームページ

塩浜の障害者入所施設

https://www.city.koto.lg.jp/650102/documents/030616kouseisiryo7.pdf

江東区障害者福祉センターの指定管理

https://www.city.koto.lg.jp/650102/documents/041006-kousei-shiryou3.pdf